母子手帳は妊娠中や産後の母親の健康を守り、子供の健全な発育を守るために作られました。この手帳は海外でも高く評価され、英語や中国語にも翻訳されて世界各国が導入、母子保健水準の向上に役立っています。


 母子手帳を改めて開いてみると、実に良くできています。妊娠中の健康に大切な注意事項、出生届済証明はもとより、お産の経過、定期的な健診の結果も記入され、医療機関と母親が子供についての情報を共有することができます。また、各種の予防接種歴も一目瞭然です。

 水痘やおたふくかぜなどの伝染性疾患に罹ったときも忘れずに年月日を記入しておきましょう。ワクチンやこれらの伝染性疾患の既往は、将来、海外留学などをする時にはっきりした期日が必要になります。

 お子さんの体の成長が順調かどうかを見るのに「成長曲線」というのが載っています。何才何カ月 と何日で身長・体重・頭囲がそれぞれどのくらいか?曲線で描いて見てください。

 各月の健診欄には、健診毎に母親が子供の成長について答える質問形式のページがあります。簡潔すぎる答えがほとんどですが、時に大変事細かに欄外にまであふれて成長の記録を書き留めてある母子手帳を見るとある種の感動を覚えます。

母子手帳は母子の健康を守るチェックリストであると共に、母と子の深い絆を示す宝といえるでしょう。