耳下腺や顎下腺が、数カ月から1年間隔でくりかえし腫れる病気です。 はっきりとした原因は不明ですが、耳下腺の先天性異常、唾液停滞、アレルギー反応、ウイルス感染、内分泌の異常など多くの発症要因が推定されます。また上気道感染や疲労によるもの、虫歯によるものもあります。
早い場合は1歳未満より発症し、5〜6歳でピークが存在します。1年間に1〜5回の耳下腺の腫れを繰り返し、それが5年以上にわたって生じ、12歳をすぎるとあまり見られなくなり、思春期以降は症状がなくなります。

症状 :耳の下がはれて痛がります。腫れは2〜3日くらいでおさまります。耳の下(耳下腺)のほか、顎の下(顎下腺)がはれることもあります。熱は通常出ません。通常腫れは片側のみの場合が多いが、両側に見られるもの、または交互に腫れる場合もあります。 腫れは1〜2日で消失するものもあるが、1ヶ月以上持続することもあります。 その腫れは ,おたふく風邪より硬く痛みは軽く赤みもありません。

診断 :おたふくかぜとの区別が問題になります。おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)に比べて、腫れはさわると硬く、耳下腺表面がしっかり触れることが多いです。超音波検査(エコー検査)で特徴的な所見があり、おたふくかぜとの鑑別に有用です。血液検査でおたふくかぜのウイルスに対する抗体価を見ることも診断に有用な場合があります。

治療 :細菌感染を考え、抗生剤の投与、痛みが強い場合には冷湿布、消炎鎮痛剤の投与などを行います。 軽い症状のときは治療しないで経過をみることもあります。

家庭で気をつけること

1)食べ物:痛みが強いときはすっぱいものは避けたほうがいいでしょう.たいてい痛みは軽いので,何を食べてもかまいません.
2)入浴可

保育所・学校

 はじめはおたふくかぜと区別がつかない場合、一応おたふくかぜと考えて休んで様子を見ます.次に腫れたときは休まなくてすむように、おたふくかぜの免疫があるかどうかを血液検査でチェックしておくことをお勧めします。

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